らうーるの詰将棋置場
詰将棋を作ってみたりそうでなかったり。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
将棋世界2011年8月号 詰将棋サロン第2番
最近、通勤中の反復練習として買ったのが「おもしろ詰将棋216」。
知っている人は知っていると思いますが、双玉作品しかありません。
解いていて頭が痛くなりそうで、通勤中にはなかなかハードですね(笑)

今回自作解説をするのは、将棋世界入選3回目の作品です。

BANT033.png

やたらと桂馬ばっかりの初形。持駒はたっぷり角角金金とありますので、どうやっても詰みそうに見えます。17金と打ってみるのは順当なところ。同桂成の一手ですが、同銀では25玉から大海に逃げられてしまいます。

それでは角を打って王手をかけてみましょう。25桂合、17銀、27玉に37金、同桂成で不詰……と思いきや、桂馬は盤上に4枚あるので、25桂合はできません。いつでも成り返ることができるように43角、26玉、37銀、35玉……。どうにもこれが詰みません。26~35玉とされたときに詰む形を作っておく必要があるのです。

正解は34角。45の地点は塞ぐことができますが、生角なので不安が残りますが、26玉に44角が狙いの捨駒。これで44の地点を塞げば、37銀、35玉に25金で詰みます。

結局27玉と避けたところで、3手目に打った角を16角と捨てて解決。二枚角限定打がテーマではありますが、手順としては解説する余地を見つけ出すのが大変なぐらい簡単です(笑)

17金、同桂成、34角、26玉、44角、同竜、37銀、27玉、16角、同成桂、28金 まで11手

逆算で作りましたが、ものすごくサラッとできた作品だと記憶しています。たぶん実質的な創作時間は1時間未満です。しかもその大半が、「ラスト1枚の桂をどう処理するか」ということに費やされました。上述の変化でわかるとおり、26の桂は厳密に言えば合駒制限用の配置です。解説にも苦心の配置と書かれました。しかしながら、手順中に取られる形で消去され、若干の紛れ筋も作っているので、置いておくならこの配置だと思っています。

初形を見ただけでだいたい見抜けるので、友人に出そうとして盤面に並べ終わった瞬間に「詰みました」と言われたのも良い思い出です(涙)

スポンサーサイト
将棋世界2010年9月号 詰将棋サロン第2番
7手詰の制作はまだまだ続いております。
とりあえずは作品の形になっている候補が3つあるのですが、

①某受賞作と収束の発想が同じ。しかしそれ以上のものがない。在庫品。
②一見王手の種類が多く、紛れがありそうな形だが、実のところ一本道で面白みに欠ける。
③狙いははっきりしていてちょっとした面白みはある。しかし収束が重すぎ、最終手余詰まである。

そんな感じで満足はしておりません。宮原氏のコメントに奮起したはいいですが、ままなりません。

さて、そんな息抜きに、過去の入選作解説をさらっとやりたいと思います。

BANT021.png

将棋世界初入選作です。ちょうど2年前ですね。
創作初期の作品で、載ったときは大喜びした記憶があります。

まずは初形。桂香の配置がいかにも実戦形を主張していますが、玉は上部に逃げだすことができず、「穴熊から引きずり出されて包囲された、という感じになっています。ベタベタ打てば簡単に詰みそうですが、44の龍、52の角の利きが強く、そう簡単ではありません。

例えば単に15馬は34玉で広い方に逃げられてしまいますし、15金、23玉、24飛も、同竜、同金、同玉、34飛、同角、15馬、23玉、35桂、22玉・・・と下にすり抜けられてしまいます。

今の紛れをよく見てみると、もしも22銀が攻方のものではなく、玉方の駒だったら……。
そして、初形をよく見てみましょう。22の銀は33の地点に利いているようですが、この銀さえなければ22飛、23合、34金、同竜、15馬まで簡単です。つまるところ、22の銀は邪魔駒だったのです。

これさえわかれば作意が見えてきます。一気に手順を並べます。

33銀不成、同竜、22飛、同竜、34金、同角、15馬、23玉、35桂 まで9手詰。


33銀不成~22飛が、竜の無効化と、22の地点の穴埋めを同時に成し遂げる手順となります。ちなみに33銀不成に同玉は32飛と打って簡単。16の馬が良く利いています。最後の収束はよくある手順ですが、玉位置3段目での吊るし桂というのは少し珍しいのではないでしょうか。

駒の捨て方が少し粗く感じますが、初入選作らしい手順で、思い出の品であります。
入選作解説 詰パラ平成24年7月号 短大4番
結果稿でなぜか「短9」になっていますが、短4ですね。私もこれを書く直前に気づいたわけですが。
さて、意外に好評(?)だったこの作品。まずは問題図を再掲します。

BANT046b.png

解答者数 52名
A:36 B:14 C:1 誤解:1 無解:7 平均点:2.68

入選8回目。初めての短大進出です。手順を見るといかにも逆算というのがわかるのではないでしょうか。

初形ですが、なんだか実戦で端に追い詰めたような形をしています。パッと見た限りでは、25角26香のバッテリーがあり、27歩がいかにも怪しげな配置をしています。現在のところ玉の逃走ルートは24~35~44、および24~15~26のコース。このルートを塞ぎつつ、角香が働く形に持っていくのが序の課題となります。

①35角(同歩は23金以下詰み)には、24香合、23金、同銀、同と、同玉以下逃れ。
②22角、24玉、23と、同銀、35金(同玉は36金、24玉、34角以下詰み)は、15玉で続かない。

これらの筋ではうまく行かないのですが、ベタッと23金と捨てるのが唯一手が続く手段です。同銀でとらせて44を塞いで22角。上部脱出をこれでとりあえずは防ぐことができたので、23の銀を同玉でとって、ひとまず上部脱出は防がれたように見えます。

この瞬間、つまり玉が23にいる瞬間は、14角の両王手がちらつきます。ここでもすぐに14角で詰みそうですが、同玉と取られると意外に手が続きません。24金としても15~16と潜られてしまいますし、代えて25銀ともう一度下に落としても、23玉に(1)24銀は、22玉、23銀成、31玉。(2)33金は12玉、24桂、21玉。どちらも43の銀が利いて逃れています。

すぐに14角は無理だということがわかりました。そうなると、何か条件を良くしてから14角を決行するわけですが、ここからの手順は作者のお気に入りの応酬です。一気に手順を並べます。

35桂!、24玉、13銀!、同香、23桂成!、同玉、14角!、同玉、13角成!、15玉、14馬!、同玉、16香!

実はこの時点で急所となる駒は香車となっています。1筋におびき出して金と香さえ持っていれば詰む形。そこで角角銀桂の4枚を捨ててでも11にいる香車を強奪しに行く手順となるのです。実際に取ってはくれない手が2つあるとはいえ、7連続の捨駒ラッシュは解答者にとって胸のすく手順になったと思います。

最後は金打ちから一階限りのエレベータで清涼詰となります。不動駒4枚で、全て捌けたというわけではないですが、ほぼ43銀の一枚でよくまとまったと思っています。

この作品を投稿するにあたって、最大の悩みどころは序の6手の必要性でした。23金は一応捨て駒であるとはいえ、ベタッとした角打ちに駒取り。お世辞にも筋がいい手順とは言えないところで、次からの狙いとなる手順とのアンバランスも気にかかります。実際、事前に会合などで評価をしていただいたときも、否定的な意見が多かったように思います。それでもこの6手を付け足したのには理由があります。

1つは邪な動機で、中編の手数にしたかったこと。今年の目標と書いた「明確な狙いのある中編以上の作品」を明確な狙いがあるかどうかはともかく、ひとまず達成しておこうというわけです。

もう1つが私の個人的な信条なのですが、「自作については初手桂打はできる限り避けたい」という理由です。
逆算創作をされた方ならわかると思われますが、持ち駒の桂というのは逆算する際に非常に便利なアイテムです。「〇〇桂打、同〇」で守備駒をずらす手だけで2手逆算に成功するケースは多くあります。
その一方で「桂があったら打ってみよ」という解図における格言があります。上述のことを考えれば至極もっともなことで、もし逆算で作られた作品であるならば、この定番ともいえる手段で手を伸ばしている可能性は高いです。しかし、それを解答者に実践されてしまうと、たとえその「初手桂打」に深い含みが込められていたとしても、解図時にはその意味を考えてはもらえず、「ああ、初手はこのためか」と後付けで考えられ、その価値が軽んじられてしまうように感じるのです。場合によっては「ああ、解けた」とそのまま素通りされてしまうかもしれません。
本作においても、仮に7手目35桂からの17手詰とし、解図者に「とりあえず35桂を打ってみよう」と決めつけられて解かれてしまうと、14角の紛れなどはいわゆる「検討用の紛れ」と同価値になってしまいます。この紛れを少しでも考えていただければ、銀桂を捨ててでも香を釣り上げてから14角と出る作意との対比がより鮮明になるものと考えました。そのためにも「初手桂打」をカモフラージュする序の6手を入れておこうと考えたのです。
うまく言葉にできないところがありますが、要は「初手桂打だと、ありきたりでつまらない」という感情にもっともらしい論理を付け加えたようなものです。

もちろん他の初手桂打から始まる作品を否定するわけではありませんし、私自身も困ったら多用する技ではあります(初入選作も初手桂打だったし)ので、逆算しかできない作家の偏屈なこだわりと思って聞き流していただければ幸いです。

それにしても、この序の6手にはやはり否定的な意見がつくだろうとばかり思っていたので、この評価点には驚かされました。この捻くれた発想が少しでも実ったのであれば良いのですが。

話は変わって。
それにしても石黒さんの解説はすごい。もうこのブログでわざわざ自作解説を書く必要はないのかも!?と思ってしまうほどの丁寧な解説でした。改めてありがとうございました。

さて、半期賞をとった高校の自作と、本作。これらと私の過去の作品を見ていただくとわかるのですが、過去において私は香という駒の使い方が下手で、香が活躍する作品は入選1回目~5回目では一つもなかったのです(使っている香車の数ですら5回目まででたったの2枚。しかも2枚とも守備駒だった)。最近はできる限り香が主軸となるような形を意識して作っていますが、中合を出すなどには程遠く、もっと香車という駒のことを勉強しなければいけないと感じる今日この頃であります。

なんだかグダグダとしてしまいました。今月号には私の作品はないので、次回の入選作解説は4ヶ月後になりそうです(汗)。

もしかしたら、過去の入選作についても簡単にまとめ記事を書くかもしれませんが。
入選作解説 詰パラ平成24年4月号 高等学校17番 
ちょっと前にやると書いた自作解説を。自画自賛ですが、よろしければおつきあいください。作意は下の方に書くので、初めて見る方がいらっしゃれば是非解いてみてください。

BANT045.png


解答者数 79名
A:68 B:10 C:1 無解:16 誤解:0 平均点:2.84


入選6回目。相変わらずの逆算創作で生まれた作品です。
逆算して作る立場から見ると、「逆算していたら、そこからやりたい手が全部入ってしまった」という感じです。

それでは順番に追っていきましょう。
まずは初形。自分でいうのもなんですが、綺麗にまとまりました。
外形をなぞるとお饅頭のような形をしていると作者自身は思っているのですが……。

さて、実際に手をつけてみようとすると、玉の周りを飛び道具が包囲しており、持ち駒にも角があります。まずはこれらを使って打診をしてみたいところですが……
①23角は34歩ぐらいで逃れ。
②15飛は25桂合!以下逃れ。
③67馬は56桂合!以下逃れ。
これでギリギリ逃れてしまいます。②も③も、逃れるためには限定合となっているのがちょっとした自慢です。

さて、②が桂合限定なのはすぐわかると思われますが、③はなぜ桂合限定なのでしょうか?
これはもう少し本手順を進めてみるとわかります。

初手の正着は36角。いきなり直接打で大駒を手放すだけに、不利感があったかもしれません。
同玉の一手ですが、ここがまた問題です。
58馬として、47の逃げ道を封鎖するのは自然ですが、47に合駒される手が気になります。だからといって、3手目25銀とするのは47玉と逃げられ(37玉は36飛、28玉、68飛以下詰み)36銀、37玉とぬるぬる逃げられて詰みません。

実は最初の58馬が正着。47歩合には17銀!、37玉、48金!、同歩成、36飛で早詰となります。この変化で詰むことを想定できるかどうかが、序盤のポイントとなります。58馬に対する他の合駒も同様なので、45玉と元の場所に逃げる手が正着になるのですが・・・。
ところで、初手の紛れ③で67馬、56合が入っていれば、この45玉のときに36金の一手詰です。「なんだ初手に67馬で56地点をふさいでおけばいいじゃないか」と思ったところで、56桂合の意味がわかります。

すなわち、初手から67馬、56桂合、36角、同玉、58馬には47歩合と合駒され、17銀、37玉のときに48金を同桂成と取られてしまうのです。作者は初手をいれる逆算の際にこの逃れ筋を発見し、思わず「なんだこれ!」と声を上げてしまいました。実際の作意には関係ない裏話ではあるのですが、気に入っているポイントの一つであります。

長くなりましたが、作意に戻ります。
4手目45玉と逃げたところでこの作品の主題部分に突入します。まずは15飛と打診します。この飛車浮き自体も、今まで変化で空き王手の筋を狙っていただけに、ちょっとした味があるのかもしれません。合駒ですが、初手の紛れ②と同じように25桂合は、同飛、同歩、37桂で簡単です。58馬の存在が大きく、金、銀、角もすべて取った駒で王手すれば簡単です。そのため、ここでの合駒は香車に決まります。

王手の種類も限られていますので、その香をとって48香と打ってみます。ここで57の桂が49に利いていて、自然と限定打になっているのも面白いところなのですが、玉方は受けが難しい局面になっています。単純に46に駒を打って合いごますると、35金、56玉、67馬まで。また47に中合しても35金、56玉、47馬までです。そこで飛び出すのが、55の逃げ道をあける46との移動合です。
この香合+と金移動合のコンボを一応のテーマとしました。逆算創作のため、後付けなので「一応」です。

10手目46とに対し、ここから一気に収束します。36馬の飛び込みが鮮烈。ここが逆算の出発点です。55玉には46馬でぴったり捕まりますので同玉ですが、37金がトドメ。45玉と戻ると46金で駒余り。37同とに66飛で、飛車と香車の利きが十字を描くような形で詰上がりとなります。

作意を再掲します。

36角、同玉、58馬、45玉、15飛、25香、同飛、同歩、48香、46と、36馬、同玉、37金、同と、66飛 まで15手詰

逆算の出発点は5手詰ですが、実は最初はと金移動合が入るとは思っておらず、香龍会の場で「まさか香打ち+と金移動合なんて入りませんよねー、……あれ、入るじゃん」と思いついてしまったのがきっかけでした。その後家に持ち帰った後は数時間で原図ができ、そこから二日ほど配置の推敲を行って完成しました。
改めて香龍会の皆様、特に逆算創作の方法論についてご教授いただきました服部さんには、この場を借りて感謝の言葉を述べたいと思います。ありがとうございました。

……いつの間にかすごい量を書いてました。熱が入りすぎだったかもしれません。

それでは、全国大会用の作品創作に戻ります。
現状としては手数が短いのが一作できました。推敲はまだです。ご期待なさらぬようお願いいたします。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。