らうーるの詰将棋置場
詰将棋を作ってみたりそうでなかったり。
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入選作解説 詰パラ平成24年4月号 高等学校17番 
ちょっと前にやると書いた自作解説を。自画自賛ですが、よろしければおつきあいください。作意は下の方に書くので、初めて見る方がいらっしゃれば是非解いてみてください。

BANT045.png


解答者数 79名
A:68 B:10 C:1 無解:16 誤解:0 平均点:2.84


入選6回目。相変わらずの逆算創作で生まれた作品です。
逆算して作る立場から見ると、「逆算していたら、そこからやりたい手が全部入ってしまった」という感じです。

それでは順番に追っていきましょう。
まずは初形。自分でいうのもなんですが、綺麗にまとまりました。
外形をなぞるとお饅頭のような形をしていると作者自身は思っているのですが……。

さて、実際に手をつけてみようとすると、玉の周りを飛び道具が包囲しており、持ち駒にも角があります。まずはこれらを使って打診をしてみたいところですが……
①23角は34歩ぐらいで逃れ。
②15飛は25桂合!以下逃れ。
③67馬は56桂合!以下逃れ。
これでギリギリ逃れてしまいます。②も③も、逃れるためには限定合となっているのがちょっとした自慢です。

さて、②が桂合限定なのはすぐわかると思われますが、③はなぜ桂合限定なのでしょうか?
これはもう少し本手順を進めてみるとわかります。

初手の正着は36角。いきなり直接打で大駒を手放すだけに、不利感があったかもしれません。
同玉の一手ですが、ここがまた問題です。
58馬として、47の逃げ道を封鎖するのは自然ですが、47に合駒される手が気になります。だからといって、3手目25銀とするのは47玉と逃げられ(37玉は36飛、28玉、68飛以下詰み)36銀、37玉とぬるぬる逃げられて詰みません。

実は最初の58馬が正着。47歩合には17銀!、37玉、48金!、同歩成、36飛で早詰となります。この変化で詰むことを想定できるかどうかが、序盤のポイントとなります。58馬に対する他の合駒も同様なので、45玉と元の場所に逃げる手が正着になるのですが・・・。
ところで、初手の紛れ③で67馬、56合が入っていれば、この45玉のときに36金の一手詰です。「なんだ初手に67馬で56地点をふさいでおけばいいじゃないか」と思ったところで、56桂合の意味がわかります。

すなわち、初手から67馬、56桂合、36角、同玉、58馬には47歩合と合駒され、17銀、37玉のときに48金を同桂成と取られてしまうのです。作者は初手をいれる逆算の際にこの逃れ筋を発見し、思わず「なんだこれ!」と声を上げてしまいました。実際の作意には関係ない裏話ではあるのですが、気に入っているポイントの一つであります。

長くなりましたが、作意に戻ります。
4手目45玉と逃げたところでこの作品の主題部分に突入します。まずは15飛と打診します。この飛車浮き自体も、今まで変化で空き王手の筋を狙っていただけに、ちょっとした味があるのかもしれません。合駒ですが、初手の紛れ②と同じように25桂合は、同飛、同歩、37桂で簡単です。58馬の存在が大きく、金、銀、角もすべて取った駒で王手すれば簡単です。そのため、ここでの合駒は香車に決まります。

王手の種類も限られていますので、その香をとって48香と打ってみます。ここで57の桂が49に利いていて、自然と限定打になっているのも面白いところなのですが、玉方は受けが難しい局面になっています。単純に46に駒を打って合いごますると、35金、56玉、67馬まで。また47に中合しても35金、56玉、47馬までです。そこで飛び出すのが、55の逃げ道をあける46との移動合です。
この香合+と金移動合のコンボを一応のテーマとしました。逆算創作のため、後付けなので「一応」です。

10手目46とに対し、ここから一気に収束します。36馬の飛び込みが鮮烈。ここが逆算の出発点です。55玉には46馬でぴったり捕まりますので同玉ですが、37金がトドメ。45玉と戻ると46金で駒余り。37同とに66飛で、飛車と香車の利きが十字を描くような形で詰上がりとなります。

作意を再掲します。

36角、同玉、58馬、45玉、15飛、25香、同飛、同歩、48香、46と、36馬、同玉、37金、同と、66飛 まで15手詰

逆算の出発点は5手詰ですが、実は最初はと金移動合が入るとは思っておらず、香龍会の場で「まさか香打ち+と金移動合なんて入りませんよねー、……あれ、入るじゃん」と思いついてしまったのがきっかけでした。その後家に持ち帰った後は数時間で原図ができ、そこから二日ほど配置の推敲を行って完成しました。
改めて香龍会の皆様、特に逆算創作の方法論についてご教授いただきました服部さんには、この場を借りて感謝の言葉を述べたいと思います。ありがとうございました。

……いつの間にかすごい量を書いてました。熱が入りすぎだったかもしれません。

それでは、全国大会用の作品創作に戻ります。
現状としては手数が短いのが一作できました。推敲はまだです。ご期待なさらぬようお願いいたします。
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